シニア世代に増える“オーラルフレイル”とは?
 
        
近年、よく耳にする
「オーラルフレイル」という言葉
ご存知でしょうか?
これは
「口の機能の衰え」を指す言葉で
「オーラルフレイル」を放っておくと
食べる力や会話の力が落ち
全身の健康や
生活の質にまで影響してしまいます

特にシニア世代では
気が付かない間に進行し
健康寿命が短くなるケースが増えています
早期発見とケアが
とても大切になってきます
この記事では
「オーラルフレイル」の基本から予防法までを
わかりやすく解説します!
 
目次
⒈オーラルフレイルとは?
⒉なぜシニア世代で増えるのか
⒊オーラルフレイルが招く全身への影響
⒋自宅でできる予防習慣
⒌歯科医院でできるサポート
⒍まとめ:お口の元気が健康寿命を延ばす
 
★「むし歯」について
こちらのブログからチェック
★「歯周病」について
こちらのブログからチェック
 
⒈オーラルフレイルとは?
フレイルとは
「身体や心の働きが少しずつ弱ってきた状態」
のことをいいます
健康と要介護のあいだのような段階で
「疲れやすい」
「体重が減った」
「歩くのが遅くなった」
「気力が落ちた」
といったサインが見られます

 
放っておくと
転倒や寝たきりにつながることもあります

対して
「オーラルフレイル」とは
口で起こるバージョンのことです
「噛む力」
「飲み込む力」
「話す力」
などが
徐々に低下する状態を指します
実はこの
「オーラルフレイル」こそ
食べる・話す・呼吸する
といった
生きるために必要な機能
「生きるの力」の衰えのサインなのです
健康寿命に直結しているのも
うなずけますよね
フレイルは
早期に気づけば回復できます!
 
初期サインとして
「食事中にむせる」
「滑舌が悪くなる」
「硬いものが噛みにくい」
「食事量が減る」
などが当てはまります

ご家族や周りの方
自分自身に当てはまってないか
まずはチェックしてみましょう!
⒉なぜシニア世代で増えるのか
年齢を重ねると
歯の寿命がきてしまい歯を失った結果
合わない入れ歯で噛む回数が減ったり
噛みやすい所で噛んだり

また、加齢により
筋力や唾液分泌量が減少することも
要因のひとつです
 
栄養バランスの乱れや
会話の減少も大きく影響します
実際に、当院でも
コロナ禍で会話が減り
オーラルフレイルが
進んだ方もおられました
シニア世代では
当たり前のようにしていた
「話す・食べる」が
できなくなる環境に直面しやすい
ということが考えられます
 
⒊オーラルフレイルが招く全身への影響
噛む力が落ちると
お肉などのタンパク質が食べにくくなり
食事量や筋肉量が減ってきます
柔らかい糖質ばかり食べていると
筋力が落ち脂肪が増え
生活習慣病になることも考えられます

また、飲み込みの機能が
低くなってくると
誤嚥(ごえん)や
誤嚥性肺炎のリスクが増加します

会話の減少が減ることで
社会的つながりの減少し
意欲が低下したり
認知機能の低下も起こるのです

結果として
「フレイル から要介護」へと
進行してしまうのです
⒋自宅でできる予防習慣
オーラルフレイルは
毎日の習慣を工夫することによって
予防・改善することが可能です
 
①よく噛む
一口30回を目安に
噛む刺激で唾液分泌と筋肉を活性化できます
また味も楽しみながら食べると
満足感も得られて活力も湧きます

 
②口腔体操
「あいうべ体操」
「パ・タ・カ・ラ」発音トレーニングで
口・舌・頬の筋力を鍛えましょう

グループホームやデイケアでも
取り入れられている口腔機能訓練で
実際に、毎日取り組まれて
口の中が改善した方もおられます
★「あいうべ体操」について
こちらのブログからチェック
 
③水分と栄養をしっかり摂る
水分・タンパク質・ミネラルを
意識しましょう

今まで当たり前に
摂れていた栄養素が不足すると
疲れ・倦怠感につながります
また、年齢とともに
唾液の量は減る傾向にあります
口を潤す習慣は
つけておいて損はないですよ

 
④おしゃべりを増やす
人と話すことが
表情筋と舌のリハビリになります

また、社会に参加することは
生きる力につながります
 
⑤口の清掃を続ける
目が見えにくくなったり
手先が動かしにくくなり…
歯磨きが面倒になる方も多いですが
歯こうが残ってしまうことで
口の中の細菌が増えてしまいます

口を動かしにくいと
さらに口の中に食べ物が残ります
そうする
むし歯や歯周病だけでなく
誤嚥性肺炎のリスクも高まります

また、手先を動かすことも
日々の活動につながりますよ

 
⒌歯科医院でできるサポート
フレイルは
体調や喋り方
お口の中の微妙な変化など
ささいな事で
発見できることが多いです
定期的にお会いするからこそ
気がつけることもあります

さらに、フレイルになる前から
検診とクリーニングで
口腔環境を維持していくことで
オーラルフレイルを
予防することもできます
オーラルフレイルかどうか
自分ではよくわからない方は
近年では
「口腔機能評価」も
保険で行えるようになっています
定期的に
口腔機能を評価して
記録することで
口の機能が
目に見えて分かるのでおすすめです
⒍まとめ:お口の元気が健康寿命を延ばす
口の機能を守ることは
食べる・話す・笑う
生きる喜びを支えます

結果的に
全身の健康維持につながります
 
歯科医院での定期チェックと
自宅での小さな習慣の積み重ねが
「健康長寿」を叶えるポイントです
気になることがあれば
ぜひお気軽にご相談くださいね♪
 

以上です
てらむら歯科では
定期的な検診・クリーニングをお勧めしております
歯の健康=全身の健康です

