「歯ぐきの腫れや出血くらい
大したことないよね」
そんなふうに思っていませんか?
歯周病が原因で誤嚥性肺炎に?命に関わる危険も

「歯ぐきって腫れるのは
普通じゃないの?」
「痛くないので大丈夫でしょ」
そう思われる方も多いかもしれませんが
実はその
ちょっとしたお口のトラブルが
「命にかかわる肺炎」
を引き起こすことがあります
特に近年
高齢者の死亡原因として増えている
「誤嚥性肺炎」は
口の中の細菌が原因になることも多いのです
歯周病は
お口の中だけでなく
認知症・心臓病
糖尿病・脳梗塞など
全身にまで影響があるということが
分かってきていています
その中で
意外と見過ごされているのが
「誤嚥性肺炎」との関係です
今回は
歯周病と誤嚥性肺炎の関係を
わかりやすく解説します!
皆さんの生活の
助けになれたら嬉しく思います!
目次
⒈歯周病ってどんな病気?
⒉誤嚥性肺炎とは?
ーフレイルについて
⒊歯周病予防で予防できる!?
⒋こんな人は要注意!今すぐチェックしよう
⒌まとめ
⒈歯周病ってどんな病気?
歯周病は
「歯を支える土台」である
歯ぐきや骨が壊れていく病気です
歯ぐきの腫れや出血など
軽い症状から始まり
進行すると
歯がグラグラして抜けてしまいます
40代以上の日本人の
約8割がかかっているとも言われています
ただ怖いのは
口の中だけの問題ではないという点です
………
歯周病に関わる病気については
過去記事からご覧いただけます
★「歯周病」について
こちらのブログからチェック
★「不妊と早産」について
こちらのブログからチェック
★「認知症」について
こちらのブログからチェック
★「糖尿病」について
こちらのブログからチェック
気になる病気は
ぜひチェックしてみてくださいね!
………
歯周病の原因である
歯周病菌は
口の中を活動拠点にして
炎症を起こした歯ぐきの血を
エサにして増えていきます
さらに口には
無数の血管があります
歯周病菌は血管にも
毒素を使って悪さをする細菌なのです
そのため
血管に関わる病気は
歯周病の影響を受ける
と言われています
では、血管に関係のない肺に
なぜ関係するのでしょうか?
誤嚥性肺炎にどのように影響するのか
次に解説していきます
⒉誤嚥性肺炎とは?
誤嚥性肺炎とは
食べ物や唾液、胃液などが誤って気管に入り
肺に炎症が起きる状態のことです
特に高齢者、脳梗塞後、認知症などで
飲み込む力が低下している方に多く
厚労省のデータによると
日本では
肺炎による死亡の7〜8割が高齢者
となっています
また、歯周病菌は
肺で強い炎症を起こす毒素を出すことが
確認されています
歯周病にかかった状態で
気管に誤嚥が起きると危険な状態になります
ではなぜ
誤嚥が起きてしまうのでしょうか?
実はそれは
フレイルと関係しているんです
フレイルとは?
フレイルとは
「加齢により心身の機能が衰えた状態」
のことを指します
健康と介護のグレーゾーン
なのです
フレイルは
筋力低下がきっかけになることも
少なくありません
「最近、食が細くなってきた」
「体重が減ってきた」
「なんとなく元気が出ない」
そんな症状を
歳のせいかなと
済ませてしまっていたら要注意です
それは
フレイルのサインかもしれません!
放っておくと
介護が必要になったり
肺炎などの
感染症にかかりやすくなったりします
【フレイルの兆候】
フレイルの兆候 |
内容 |
---|---|
体重減少 |
半年間で2〜3kg以上の減少 |
筋力の低下 |
握力が弱くなる、立ち上がりにくくなる |
疲れやすさ |
すぐ疲れる、活力がない |
歩行速度の低下 |
歩くスピードが遅くなる |
活動量の低下 |
外出や趣味の回数が減る |
フレイルと「お口」の深い関係
フレイルの始まりは
お口の機能低下(=口腔フレイル)が
きっかけになることも多いです
例えば…
「歯周病や虫歯でしっかり噛めない」
「入れ歯が合わずに食事が楽しめない」
「舌や口の筋力が衰え、滑舌や飲み込みが悪くなる」
「食事中にむせやすくなる」
このような状態が続くと
食欲や栄養状態が悪くなり
体力や筋力も落ちやすくなるのです
口腔フレイルを防ぐには?
お口の機能を維持することは
フレイル予防に直結します
以下のことを心がけましょう
◯定期的な歯科検診
・歯周病やむし歯の早期発見・早期治療
・入れ歯や被せ物の調整
・噛み合わせのチェック
◯ よく噛める口づくり
・噛む回数を増やす
・いろんなものを食べる
◯ 舌・頬・あごの筋肉を鍛える
・「あいうべ体操」
・「パタカラ体操」
などの口腔体操もおすすめ
★「あいうべ体操」について
こちらのブログからチェック
★このような方はフレイルに注意!
・70代以上で歯科受診が1年以上ない
・食事中にむせることが増えた
・柔らかいものばかり食べている
・口が乾きやすい、滑舌が悪くなってきた
➡ 早めの口腔ケアとフレイル予防が大切です!
⒊歯周病予防で誤嚥性肺炎が改善する!?
厚生労働省の調査では
口腔ケアの実施により
誤嚥性肺炎の発症率が約40%減少した
という報告があります
その理由は
歯周病菌は
血をエサして
空気がないところに住みます
歯の汚れの深いところで活動し
骨を溶かしてを家を広げていきます
口腔ケアを行うことで
歯周病の予防ができるからです!
歯周病になりやすい方は
定期的にクリーニングを受けることで
歯周病の予防もできます
歯周病菌を
お口の中から減らすことが
誤嚥性肺炎の予防の一歩になるんですね
⒋こんな人は要注意!今すぐチェックしよう
・入れ歯を清掃していない
・歯みがきが1日1回未満
・食事中むせることが多い
・定期的な歯科受診をしていない
➡ 「口の清潔=命を守る」
ということをまずは知ってください
歯周病セルフチェックしてみよう!
◯歯ブラシで出血する
◯口臭を指摘された
◯朝起きた時に口がネバネバする
◯硬いものが噛みにくい
これらに該当する方は
まずは
歯科医院でお口の健康チェック
を受けてみてください
歯周病のリスクが高い人の特徴
◯喫煙している人 |
以下に当てはまる場合は
定期検診でケアをしておくと安心です
歯周病になってしまったら

歯周病の治療をすることで
誤嚥性肺炎のリスクを
減らすことができます
定期的に歯科検診を受け
歯の状態を知っておくことが大切です
歯周病と言われたら
早めに治療を行うこと
日頃から、歯磨きの習慣をつけて
再発しないように心がけると良いです
定期的に歯科検診を受けることで
歯周病を予防することもできます
⒌まとめ
歯ぐきの病気が
肺の病気に関係するなんて、驚きですよね
高齢になって
肺炎にかかってしまうと
命の危険にもつながってしまいます
でも、それは決して人ごとではなく
誰にでも起こりうることなんです
特に
ご高齢の方や介護中のご家族がいる場合
口の中を清潔に保つことが
誤嚥性肺炎の予防につながると
知っておくことはとても大切です
「歯周病ケアが命を守る」
ということが
お分かりいただけたでしょうか
歯周病の治療
後回しにしていたな…
と思ったら
検診を受けてみてください
歯科医院の定期検診は
人生100年時代の
「健康投資」になります!
ぜひ、お気軽に
定期検診にいらしてくださいね
以上です
てらむら歯科では
定期的な検診・クリーニングをお勧めしております
歯の健康=全身の健康です