フッ素は使ったほうがいい?
フッ素って効果あるの?
歯科衛生士の西野です
「フッ素」というものをご存知ですか?
歯医者に来院すると
一度は耳にすることも多い言葉ですよね
そう…
歯医者といえばフッ素
と言っても過言ではないぐらい
歯にとって
フッ素はとっても大事なのです!!
本日は
「フッ素」についてお話したいと思います
目次
1.フッ素って何?
2.フッ素が秘める3つの力
ー歯の強化
ー歯の再石灰化
ー虫歯菌の力を弱める
3.フッ素の安全な使い方
4.まとめ
1.フッ素って何?
フッ素と聞くと…
小さいお子様が塗るものだよね??
フッ素って身体に悪いんじゃないの??
よく患者様からお声をいただきますが
ズバリお答えします!
フッ素は大人でも子供でも
正しく使用すれば、お口の環境が良くなりますよ★
とはいえ
フッ素は使い方が肝心!
使用方法を間違うと
予防効果が激減します…涙
最後までブログを読んで
知識を深めていってほしいと思います
ここでフッ素について
より知っておきたい方のための豆知識
このブログ内では
皆様に分かりやすいようフッ素と表記しておりますが
正しくはフッ化物です
フッ素という元素は猛毒なために
悪いイメージを持たれている方が多いのですが
フッ素という単体で存在することは難しい元素で
自然界ではフッ化物として存在することが、ほとんどなのです
フッ化物は
ワカメやイワシ、エビなどの食物にも含まれる
私たちにとって身近な物
とはいえ
無限に摂取して良いかというと
そういう訳ではありません!
(フッ化物に限らず、ビタミン等と同様に摂りすぎはNGです)
フッ素を摂り過ぎると
急性フッ素中毒になると聞いたことはありませんか?
これは
フッ素を大量に摂取したときに起こる症状です
腹痛や嘔吐、下痢、酷くなると痙攣などを起こします
どのくらいの量で起こるかというと
体重20kgのお子さまが
1450ppm/F、27.59g歯磨き粉のチューブを一気飲みする
このぐらいの量です…汗
100gの歯磨き粉だと1/3の量に相当します
この量を一気に飲むことは、まず難しいと思います
小さいお子様は、誤飲に注意してあげてください
余談ですが…
甘いから美味しい♪と
まれにこっそり歯磨き粉を食べる子がいますので注意を
(我が子です…汗)
これらの事から
フッ素入りの歯磨き粉に関しては
世界基準として
1500ppmの濃度を使用するように
定められており
市販の歯磨き粉では
1450ppmのものが販売されています
このように、
普段使う量であれば全く問題ありません
安全な量を知っておくと
安心に使用していただけると思います
2.フッ素が秘める3つの力
歯の強化
フッ素は、歯に浸透すると
歯の表面を構成するハイドロキシアパタイトから
酸に強いフルオロアパタイトを作り
エナメル質を強化し、虫歯への抵抗力を高めることができます
歯の再石灰化
フッ素は、エナメル質を再石灰化させる力があります
穴が空いていない状態のエナメル質なら
フッ素をしっかり浸透させることで、修復する可能性もあるのです
虫歯菌の力を弱める
フッ素は、虫歯菌の活動を抑制する力があります
虫歯菌は酸を出すことによって歯を溶かしますが
この酸の生成を防ぐことで、虫歯の進行を防いでくれます
歯科では、
高濃度フッ素塗布を行います(9000ppm程度)
フッ素塗布の効果は、約3か月持続します
定期的に受けることで、虫歯予防効果が高まります
3.フッ素の安全な使い方
フッ素には
規定量が定められていて
年齢によって
推奨されている歯磨き粉の量があります
※日本口腔衛生学会 2023.1月資料より抜粋
この資料から
6歳から、大人と同じ量のフッ素を
使用できることが分かります
これらの量を目安に
1日2回、3分磨き
うがいは15mlの水で
これを守ってくださいね
(意外としていない人が多いと思います!)
ちなみに
1450ppmの歯磨き粉は
「高濃度フッ素」
パッケージに書かれています
書かれていないものは
濃度が低く予防効果も低くなるので、要注意です!
4.まとめ
フッ素は、
正しい使い方をすれば虫歯予防効果を発揮してくれる成分です
虫歯を予防するには
フッ素はメリットが大きいものです
自宅では低濃度フッ素
歯医者では高濃度フッ素
使い方をしっかり守って
上手に虫歯予防をしていきましょう!
今日は以上です
てらむら歯科では
定期的な検診・クリーニングをお勧めしております
歯の健康=全身の健康です